【初心者向け】a接点・b接点・c接点とは?それぞれの違い・使い分けについて解説

電気の保全をされている方であれば、色々な場面で耳にする「a接点」・「b接点」、そして「c接点」。
リレーやスイッチを使った電気回路を理解するうえでは欠かせないものですが、「何が違うの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、電気の世界でよく出てくる「a接点」・「b接点」・「c接点」の違いや使い分けについて、初心者の方にも分かりやすく解説しますので、是非参考にしてみてください。

a接点・b接点までは知ってるけどc接点って?っていう人も多いよね

a接点・b接点・c接点について、基本を分かりやすく解説していきましょう!
そもそも接点って何?

接点とは、回路に電気を流したり止めたりするための、金属でできた部品のことを言います。
金属と金属がカチッと接触すると電気が流れ、離れると電気が止まります。


このように、接点は電気の通り道を作ったり遮断したりして、電気の流れをコントロールしています。

接点はリレーやスイッチなど、電気を入り切りする機器に使われているよ!
a接点とは?

a接点とは、何もしていないときは開いていて、操作すると閉じる接点のことをいいます。
下の図は電源と電球がa接点に繋がっている状態を表したものです。

図のように、接点を何も操作していないときは開いた状態になっているので、電球は消えたままになっていますね。
次に、ボタンを押して接点を動作させてみます。

すると、a接点は次のような状態になります。

さっきまで開いていた接点がボタンを押すことで閉じ、電気が流れて電球が点灯しました。
このような動きをする接点がa接点です。

a接点のことをノーマルオープン(NO)とも呼びますね
- モーターの起動
- 電源の投入
- スタートボタン
b接点とは?

b接点はa接点とは逆に、何もしていないときは接点が閉じていて、操作すると開く接点のことをいいます。
b接点を表した図は以下の通りです。

b接点の場合は、何もしていない時は接点が閉じている状態なので、電源から電気が流れてきて電球は点灯します。
次に、ボタンを押して接点を動作させてみます。

b接点の場合は次のような状態になります。

さっきまで点灯していた電球は、スイッチを操作することで接点が開くため、電気が流れなくなって消灯します。
このように、a接点とは逆の動きをする接点がb接点です。

b接点のことはノーマルクローズ(NC)とも呼ぶね
- 設備の非常停止
- 異常検知回路
c接点とは?

c接点とは、a接点とb接点の片方の端子をくっつけて、ひとつにまとめた接点のことをいいます。
言いかえると、a接点とb接点が合体して1つのスイッチの中に組み込まれたものと考えることもできます。
c接点は次のような図で表されます。

c接点はa接点とb接点の組合せなので、図のように一方の電球は点灯していて、もう一方は消灯しています。
次に、ボタンを押して接点を動作させてみます。

するとさっきまで点灯していた電球は消灯し、もう一方の電球が点灯します。

このように、a接点とb接点を組み合わせて電気の流れを切り替える接点がc接点です。

電車の線路を切り替える分岐器のようなイメージですね
- 設備の動作モードの切り替え
- 警報や表示ランプの切り替え
まとめ

以上、a接点・b接点・c接点について、それぞれの違いや使い分けについて解説しました。
リレーやスイッチに使われる接点には、a接点・b接点・c接点の3種類があり、それぞれ次のような違い・役割があります。
- a接点は「普段OFFで必要なときにON」
- b接点は「普段ONで必要なときにOFF」
- c接点は「a接点とb接点を切り替える」
それぞれの特徴をしっかりと押さえて、今後のメンテナンスに活かしていきましょう。