検出器関係

光電センサーのダークオンとライトオンの違いとその使い分けについて

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光電センサーのカタログや取扱説明書の中で「制御出力」・「動作モード」・「出力モード」といった欄の中に【ダークオン】【ライトオン】という記述をよく目にします。※以降「動作モード」と表現します。

光電センサーはこの2種類の動作モードによって信号出力の仕方が変化します。

この記事ではセンサーの動作モードである【ダークオン】と【ライトオン】の違いやその使い方について解説していきます。

なべ
なべ

光電センサーには必ず【ダークオン】と【ライトオン】の2つの動作モードが存在します。是非違いをマスターして下さいね。

光電センサーのおさらい

ここで光電センサーについて少しおさらいをしておきましょう。

光電センサーは光を出す「投光器」と光を受ける「受光器」とに分かれ、この2種類を組み合わせて使用します。

投光器から出る光を受光器が受けている状態の時、手や物で光をさえぎって受光器に光が当たらなくなると、受光器は「何かを検出した」という状態になり信号を出力します。

これが光電センサーの基本的な動作です。

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ダークオンとは

ダークオンとは別名「遮光時オン」とも表現されます。

投光器から出ている光を受光器が受けている状態のとき、手や物で光をさえぎると受光器に光が当たらなくなります。これが「遮光(ダーク)」の状態です。

この「遮光」状態の時に受光器が信号を出力するモード、これが「ダークオン(遮光時オン)」です。

遮光すると受光器に光が当たらなくなるので、受光器が暗い=ダークだから「ダークオン」と考えれば覚えやすいですね。

つまり、投光器からの光を受光器が受けない状態の時に信号を出力するモードが「ダークオン」となります。

ライトオンとは

ライトオンとは別目「入光時オン」とも表現されます。

投光器から出ている光を受光器が受けている状態のとき、これは「入光(ライト)」の状態です。

この「入光」状態のときに受光器が信号を出力するモード、これが「ライトオン(入光時オン)」となります。

ライトオンの場合、投光器からの光を手や物で遮って受光器に当たらなくすると、「入光」状態ではなくなるので受光器からの信号は出力されなくなります。(信号オフ)

ダークオンとは逆の動作ですね。

受光器に光が当たっている状態で信号出力されるので、受光器が明るい=ライトだから「ライトオン」と覚えれば分かりやすいかなと思います。

投光器からの光を受光器が受けている状態のときに信号を出力するモードが「ライトオン」です。

センサーの種類による動作モードの考え方

ここまででダークオンとライトオンの違いについて解説しましたが、センサーの種類によって分かりにくい部分がありますので、整理してみたいと思います。

透過形

透過型光電センサーは投光器と受光器が分かれているセンサーです。

透過形の場合は投光器が受光器に向かって光を当てている状態(=ライト)が「待機」状態となります。

一般的な使い方として、ワークを検出したときに信号を出力したいという場合は「ダークオン」を選択します。

ワークで投光器からの光が受光器に入らなくなる(=ダーク)ためですね。

ライトオンの活用方法は別項で解説します。

透過形の信号出力

ワーク有りワーク無し
ダークオンONOFF
ライトオンOFFON

回帰反射形

回帰反射形の光電センサーは光を反射させる反射板と組み合わせて使用する光電センサーです。

投光器と受光器が一体となったセンサーから光を反射板へ向かって出し、反射板から跳ね返った光をセンサーが受け取っている状態(=ライト)が「待機」の状態となります。

回帰反射形光電センサーについても、ワークを検出したときに信号を出力するという使い方が一般的かと思いますが、この場合も透過形と同様「ダークオン」を選択します。

センサーから出した光がワークによってさえぎられて、反射板から跳ね返ってこなくなる(=ダーク)ためですね。

回帰反射形光電センサーのライトオンについても、活用方法は別項で解説します。

回帰反射形の信号出力

ワーク有りワーク無し
ダークオンONOFF
ライトオンOFFON

拡散反射形

拡散反射形の光電センサーは投光器から出した光がワークに跳ね返って受光器に戻ってくることで、「ワークが有る」ことを検出できる光電センサーです。

拡散反射形も投光器と受光器が一体となったセンサーなのですが、空間に向かって光を出して受光器に光が戻ってきていない状態(=ダーク)が「待機」状態であること、これが他のセンサーとは異なる点です。

そのため、拡散反射形でワークを検出したときに信号を出力したいという場合には「ライトオン」を選択します。

投光器から出した光がワークに当たって受光器に戻ってくる(=ライト)ためですね。

この点は間違えやすいポイントなので注意して下さい。

拡散反射形の信号出力

ワーク有りワーク無し
ダークオンOFFON
ライトオンONOFF

ダークオンとライトオンの切り替え方

光電センサーのダークオンとライトオンの切り替え方については以下の3パターンがあります。

購入時に選択する

ダークオン出力なのかライトオン出力なのかを最初に選んで買うという方法です。

同じ機種でも動作モードの違いによって末尾の型番が変わったりするケースがあります。

ただ、最近では1つの機種でどちらのモードも使えるというケースが多くなってきているので、あまり神経質になる必要はないのかなと思います。

配線で切り替える

センサーの配線方法によって動作モードを切り替えるという方式です。

一般的なセンサーの配線は「+:茶」・「−:青」・「出力:黒」という3本の場合が多いですが、動作モードを配線で切り替える方式の光電センサーは4本目だったり5本目だったりの線があったりします。

例えば「黒色の線がダークオン、白色の線がライトオンだよ」とか、「ライトオンにしたい場合は桃色の線と茶色の線を繋いで使ってね」といった具合ですね。

配線で動作モードを切り替える方式は、後から気軽に変更できなかったりミスが起きたりするという欠点があります。

この配線で切り替えるタイプの光電センサーも大分少なくなってきた印象です。

本体の操作で切り替える

最近の主流はやはりセンサー本体で切り替えるという方式です。

引用先:オムロン(製品に関するFAQ)

センサーの動作表示灯の近くや裏側には動作モードを切り替える切替スイッチが備わっていて、精密ドライバー等で回すと動作モードを簡単に切り替えることが出来ます。

引用先:オムロン(製品に関するFAQ)

写真の切替スイッチでは、「D」にするとダークオン、「L」にするとライトオンに切り替わります。

ファイバーセンサーのアンプといった表示パネルがある機種などは、ボタン操作で切り替えるという場合もあります。

切替スイッチで切り替える方式は手軽な反面、予期せぬ誤動作を引き起こしてしまう可能性もありますので、稼働中に切り替える場合は充分注意して行う必要があります。

ダークオンとライトオンの使い分け

ダークオンとライトオンの使い分けについて、様々なケースを想定して考えてみましょう。

透過形や回帰反射形のダークオン

透過形や回帰反射形でダークオンを選択する場合は以下のようなケースに該当します。

  • ライン上のワークを検出して信号を出力する
  • ライン上のワークのはみ出しを検出する
  • ドグ板を検知して装置の位置決めを行う

状況や程度にもよりますが、制御上特に危険に直結するようなことが無い使い方の場合は、単純に遮光したらオンというダークオンが一般的です。

透過形や回帰反射形のライトオン

遮光したらオフになる透過形のライトオンは様々な使い方ができます。

装置の強制減速や動作制限

装置が暴走しないようにするための強制減速や、動作すると事故に繋がる位置では動かないようにするなどの動作制限の用途では、透過形や回帰反射形のライトオンを使用します。

よくある方法としては、装置に付けたセンサーが地上側のドグ板を検出している間は動作制限がかかるようにしたり、逆に地上側(固定側)につけたセンサーの光軸を装置がさえぎっている間は何かしらの規制をかけたりするなどです。

このような用途でダークオンを使用すると、センサーの配線が断線するなどして信号が正常に入力されなかった場合正しく機能しません。

動作モードをライトオンにして回路を組むと、断線やセンサーの故障で信号が途切れた瞬間に機能が作動する為、装置としては使えなくなりますが動作不全による事故が起きにくくなります。いわゆるフェールセーフの考え方ですね。

安全用途ではライトオンの設定が一般的です。

装置の位置確認(回帰反射形)

装置が動作し終わったあとの位置確認に回帰反射形のライトオンを使うことがあります。

地上側(固定側)に反射板を設置し、動く装置側にセンサーの本体をライトオンにして取り付けておき、装置が正規の位置に停止したときに丁度反射板にセンサーの光があたるようにします。

こうすることで、装置が正規の位置に停止したときに光が反射板に跳ね返ってセンサーに当たるので、センサーから信号が出力されて装置の位置確認ができます。

この使い方は様々なシーンで応用が可能です。

装置との簡単な通信(透過形)

透過形のライトオンは装置間の簡単な通信に応用ができます。

下の図で簡単に説明します。

例えば、Aという装置とBという装置があると仮定し、お互いに透過形のライトオンの光電センサーを取り付けておきます。

A装置が定位置に到着したことをB装置に教えたいとき、A装置側の投光器の電源を入れてB装置の受光器に光を当てます。するとB装置側の受光器から信号が出力されるので、B装置はA装置が定位置に着いたという情報を得ることができます。

そして、B装置が投光器の電源を入れてA装置の受光器へ光を当てることで、A装置はB装置からの「OK」という回答を得られるわけです。

このように信号のやり取りを最初に決めて、透過形の光電センサーを準備すれば簡単な通信ができるようになります。

今のように通信機器が発展していなかった時代は、このようにして装置間の通信を行っていました。

ちなみに、これを発展させた現在の通信用機器がパラレルの光データ伝送装置です。

まとめ

以上、光電センサーのダークオンとライトオンの違いと使い方について解説してきました。

ダークオンとライトオンの違いについては、受光器に光が当たるか当たらないかで考えると分かりやすいと思います。是非覚えておきましょう。

ダークオンとライトオンの使い方については、装置や場面によって実にたくさんの使い方があります。上手に使い分けることで様々なシーンに応用できますので、ご自分で触りながら最適な方法を見つけてみて下さい。

この記事が皆さんの仕事の一助になれば幸いです。

ABOUT ME
なべ
なべ
エンジニア
設備保全一筋20年の保全マン。
専門は電気であるが、機械関係の仕事にも携わっている。
現在は営業・設計・製作・工事までを1人でこなすハードな毎日を送っている。
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