古い機械の制御盤や操作盤を操作していると、たまに発生するのが表示灯の球切れ。
昔の制御盤の表示灯は豆電球(白熱電球)を使用しているものが一般的で、しばらく使っているとちょくちょく球切れが起きて交換を余儀なくされます。

ひでくん昔は色んな種類の電球を予備でたくさん持ってたよ。。。
最近の制御盤や操作盤の表示灯はLEDが一般的であるため、写真のような豆電球を常にストックしている職場も少なくなってきました。
出来れば昔の制御盤や操作盤も、全ての表示灯をLEDにしたいところですが、LEDタイプの表示灯に交換するにはそれなりの労力が掛かるほか、昔のものゆえに同じ形の機種が手に入らないケースもあります。
「スイッチ本体は使えるから、豆電球の部分だけLEDに変えたい!」
そんなときに便利なのが、豆電球の形をしたLED球です。
このLED球と豆電球を入れ替えるだけで、簡単に昔の表示灯をLED化することができます。
この記事では、最近僕が表示灯をLED化するのに使っているLED球についてと、白熱電球からLED球にするメリット・デメリットについても合わせてお伝えしていきます。



LEDってメリットばっかりじゃないの?



LEDはメリットだけでなくデメリットも実はあります、最初にしっかりと検討してから使うようにしましょう!
おすすめはこれ!|豆電球形のLED球
最近僕が好んでよく使っているのが、IDEC製のLED球です。
IDECには大きく分けて2種類のLED球があり、本来の用途も少し異なります。
LSRD形
引用先:IDEC LSRD形(LSRD-6PN10)
LSRD形は一般的なφ22やφ30の表示灯用として使われるLED球で、非常にコンパクトサイズです。
電圧によって細かく型式分けされているため、様々な電圧仕様に対応できます。
取付方法は引っ掛け(スワン形)なので、押し込んで回すだけで簡単に取付け・取外しが可能です。
| 形 番 | 口 金 | 使用電圧 | 昭光色 |
| LSRD-6 | BA9S/13 | AC/DC 6V | 白 |
| LSRD-1 | AC/DC 12V | ||
| LSRD-2 | AC/DC 24V | ||
| LSRD-H2 | AC/DC 100/120V | ||
| LSRD-M2 | AC/DC 200/220V | ||
| LSRD-M4 | AC/DC 230/240V |
LETDB形
引用先;IDEC LETDB形(LETDB-2PWN)
LETDB形は角形表示灯用のLED球で、色のバリエーションが豊富なのが特徴の1つです。
取付方法はねじ込み式(エジソン形)で、LSRD形よりも少し大きな形状をしています。
| 形 番 | 口 金 | 使用電圧 | 昭光色 |
| LETDB-2AN | E12/15 | AC/DC24V | アンバー |
| LETDB-2GN | 緑 | ||
| LETDB-2SN | 青 | ||
| LETDB-2PWN | 白 |
使用する際は自己責任で
これらのLED球はいずれもIDEC製の表示灯用LED球です。
そのため、他社製品での使用は本来であれば推奨される使い方ではありません。
この点については、やはり自己責任となってしまいますので、使用される際は十分確認してから行うようにしてください。
とは言え、この手の製品はインターネットで探すと様々なメーカーから出ていますが、やはりIDECは表示灯関係では大手なので、信頼できるメーカーではないかと思います。
LED球を選ぶ際は、信頼できるメーカーか否かについてもよく確認するようにしましょう。



IDEC以外に富士電機からも出ていますね
LED球を購入する前に確認すべき事項


LED球を購入する前に、表示灯の銘板を見たり豆電球を取り外すなどして、以下の事項を確認してください。
確認事項①:定格電圧がいくらか?
豆電球には表示灯のトランス仕様に応じて何種類かの定格電圧があります。
一般的には「6.3V」・「12V」・「24V」が多く、他にも「18V」や「30V」などもあります。
既存の表示灯が極端に暗かったり明るかったりしている場合は、トランスの定格電圧と豆電球の定格電圧が一致していない場合があるので、必ずトランスの定格電圧がいくつかを銘板を見て確認してください。



電圧が合っていないと、点灯しないだけでなく故障の原因にもなります!
確認事項②:豆電球の口金は?
既存の豆電球を取り外して、電球の取付方法が引っ掛け式(スワン形)か、ねじ込み式(エジソン形)かを確認します。
- 引っ掛け式(スワン形)→LSRD形
- ねじ込み式(エジソン形)→LETDB形
ちなみに、IDEC製LED球の口金の仕様は以下の通りです。
- BA9/13:突起を除く先端部分の径がφ9㎜、金蔵部分の高さが13㎜
- E12/15:ねじ込み部分の径がφ12㎜、金属部分の高さが15㎜
一般的な表示灯であれば、上記2種類の口金のどちらかで合うはずですが、万が一合わない場合は他メーカーで合うものを探す必要があります。



付いている電球を外して確認するのが一番確実かな
確認事項③:表示灯の昭光色は?
既存の表示灯の昭光色が何色かを確認し、それに合うLED球を選択します。
表示灯の色が青色・黄色・白色の場合は「昭光色:白」を、表示灯の色が乳頭色・橙色・赤色の場合は「昭光色:アンバー」を使うと、元の表示灯の色が綺麗に再現されます。



なるべく表示灯のレンズの色を邪魔しない昭光色を選択しましょう
とても簡単!|LED球への交換方法


LED球への交換は、豆電球を交換するのと全く同じ要領で行えばOKです。
各LED電球は普通の豆電球と取付部分が同じ形をしているので、口金の形状さえ間違えなければ簡単に取り付けることができます。








LED球の全長は同等の豆電球よりも同じか短いため、付けたときにLED球が当たってカバーやレンズが取り付けられないといったこともありません。
交換用のLED球さえ正しく選定できていれば、非常にお手軽にLED化することができます。
なお、LED球に交換するときは、念のため制御盤や操作盤の電源を切ってから行いましょう。



手軽にLED化できるのはとても助かるね
表示灯をLED化するメリット


表示灯を豆電球からLEDにすると次のようなメリットがあります。
メンテナンス工数が劇的に下がる!
表示灯をLED化することで、交換等で発生するメンテナンス工数を劇的に下げることができます。
家庭の照明を蛍光灯などからLEDに変える場合と同様、表示灯を豆電球からLED球に変えると「球切れ」という概念が無くなります。
一般的に豆電球などの白熱電球は寿命が1,000時間〜2,000時間と言われていますが、LED球の場合は約40,000時間と言われています。
約20倍の寿命ですね。
24時間表示灯が点きっぱなしの設備だと、豆電球の場合は単純計算で2〜3ヶ月しかもたないことになりますが、LED球の場合は4〜5年もつ計算になります。
ただ、実際は4〜5年でLED球が点かなくなるということはほとんど無く、僕の体感だと10年以上は余裕でもっていると思います。
LED球の故障で点かなく場合もありますが、それも非常にまれなケースです。
LED球に変えることで、表示灯用途であれば半永久的と言っても過言ではありません。



特に交換がしにくい場所にある表示灯などは、LED化することでかなり恩恵を受けることができますね
球切れによる表示不良を未然に防げる!
表示灯には「設備の状態を周囲に知らせる」という非常に重要な役割があります。
その役割を遂行するために点灯したり点滅したりするわけですが、球切れが起きてしまうとこの役割を果たすことが出来なくなります。
特に異常表示や危険表示などの安全性に関わるような表示の場合、正しい情報を周囲に伝えることができず、作業者が危険な状態にさらされてしまうリスクが高まります。
異常表示などの重要な表示灯をLED化することで、設備の安全性や信頼性を向上させることに繋がります。



重要な表示ほどLED化するべきだね
点滅用途でも長く使える!
LED球は電圧を印加したときの発光スピードが速いほか、点滅させるために点灯・消灯を繰り返したとしても寿命にあまり影響を及ぼしません。
そのため、点滅させて周囲へ注意を呼びかけるような用途(異常・アラームなど)にLED球は最適です。
一方、豆電球の場合は点灯・消灯を繰り返すと寿命が短くなるため、向いていないとは言わないまでも、交換作業が頻繁に発生するデメリットがありました。
LED球に変えることで、点滅しないといったリスクを限りなくゼロに抑えつつ、長期間の使用も可能となります。
振動する設備でも長く使える!
LED球は豆電球と比べて振動には比較的強いです。
豆電球はフィラメントという熱で発光する部分が振動に弱いことから、クレーンなどの走行時に振動する装置で使うと寿命が短いというデメリットがありました。
LED球の場合は振動のある装置で使っても故障しにくいため、頻繁に豆電球を交換しているような表示灯をLED球に変えるだけで、劇的にメンテナンス工数を下げることができます。
押しボタンが熱くならない!
長く点灯している豆電球の昭光式押しボタンスイッチを触ったとき、電球からの熱でボタン表面がものすごく熱くなっているときがあります。
予備が無くて18Vのところに6.3Vの豆電球が入っているときなどは、素手で触れないぐらい熱くなっていたりします。
LED球は多少熱は出ますが、触れないぐらいボタンを熱くするようなことはないので、安心してボタンを操作できるというメリットがあります。



LED球はフィラメントの豆電球のデメリットの大部分を解消してくれます!
表示灯をLED化するデメリット


表示灯をLED化するに当たっては、少なからずデメリットも存在します。
初期費用が掛かる!
表示灯本体を交換するよりは価格が安いですが、それでもLED球1個あたり¥1,000〜2,000円ほどします。
豆電球は1個あたり¥100〜¥200円なので、それと比べるとかなり割高なのは否めません。
そのため、交換する数が多いと数万円単位のコストが初期投資として掛かってしまいます。
1度交換してしまえば10年以上はもちますので、トータルのランニングコストを考えると結果的に安くはなりますが、最初にお金が掛かるのがデメリットの1つです。
見る角度によって明るさが変化する場合がある!
豆電球のような白熱電球は、360°どの方向から見ても同じように光を出してくれます。
一方で、LEDの場合は光の指向性が強く、拡散しにくいという特性があります。
そのため、LED球単体で光らせた場合は正面から見るとすごく明るく見える反面、真横から見たらあまり光っているように見えないと感じる場合があります。
表示灯のレンズは光が拡散しやすいような構造になっているものが多いため、大体の場合で違和感なく使えると思いますが、表示灯の種類によっては違和感を感じる光り方に変わってしまう可能性があることから、導入前に確認しておきましょう。



LED球を導入するときは、一度に交換しようとするのではなく、1〜2個だけ買って試してから判断するようにしましょう



光の見え方や色の具合など、事前に確認しておくと安心だね
LED化はとてもメリットが多い


以上、表示灯を豆電球からLED球に変えるメリット・デメリットを中心にお伝えしてきました。
表示灯のLED化はイニシャルコストが掛かってしまうものの、1度交換して光り方に違和感さえ感じなければ、あとはメリットしかありません。
交換についても豆電球と同じような感覚でできるところも嬉しいところです。
表示灯の豆電球が頻繁に切れて困っているということ悩みをお持ちでしたら、是非LED球への交換を検討してみてください。




