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【電気の基礎知識】電流と電圧とは?意味や違いについて分かりやすく解説

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電気関係の仕事をしている人が必ず1日1回は耳にする電気の用語、それはやはり「電流」と「電圧」ではないでしょうか?

電流・電圧は電気の中でも最も基礎的な知識であり、これさえ理解していれば仕事が電気関係であっても結構何とかなったりします。

この記事では電気の基礎的な知識である「電流」と「電圧」について、できるだけ分かりやすくを心がけて解説していきます。

なべ
なべ

難しい式や定義を覚えなくても大丈夫!何となくイメージできればOKです。

電流とは?

電流とはその名の通り「電気の流れ」のことを言います。

家電製品などをコンセントに繋いで電源を入れると、電線を通って機器の方に電気が流れていきます。これがいわゆる電流ですね。

電流は流れる量を数字で表記ができて、単位はA(アンペア)で表されます。

なぜA(アンペア)で表されるかというと、電線に電気が流れているという理論を提唱したフランスの物理学者であるアンドレ=マリ・アンペールさんの名前からきているそうです。

引用先:ウィキペディア(アンドレ=マリ・アンペール)

電圧とは?

電圧とは電線に対して「電流を流そうとしている力」のことを言います。電気の圧力とも言えるでしょうか。

電圧についても数字で表記できて、単位はV(ボルト)で表されます。

家庭用のコンセントは「100V」と表現されますが、あれは100V(ボルト)という電圧での表現になります。堀内孝雄の「君のひとみは10000ボルト」も電圧表記ですね。

V(ボルト)の単位についても、世界初の電池(ボルタ電池)を発明したイタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタさんの名前からきています。

引用先:ウィキペディア(アレッサンドロ・ボルタ)

電気回路のもう一つの要素「抵抗」

電気の基礎知識でもう一つ重要な要素があります。それが「抵抗」です。

抵抗はその名の通り電流の流れに対して「抵抗」する電気部品で、流れる電流を制限したり調整したりするために使われます。

抵抗はこのような見た目の電気部品です。基板を眺めていると必ずどこかに使われています。

抵抗は種類によって電流の流れにくさが異なります。この電流の流れにくさを数値で表したものを「抵抗値」と呼びます。

抵抗値は「Ω(オーム)」という単位で表します。

このΩ(オーム)という単位は、かの有名な法則である「オームの法則」を発見したドイツの物理学者ゲオルク・ジーモン・オームさんの名前からきています。

引用先:ウィキペディア(ゲオルク・ジーモン・オーム)

電流と電圧は水によく例えられる

電流と電圧を考えるときによく「水」に例えられます。

なぜ水に例えられるかというと、電流・電圧の考え方が水流・水圧の考え方に似ているからですね。

水流と電流

水流とはその名のとおり水の流れのことを指します。水の流れる量のことを流量と呼び、雨などで水の量が多くなると流量もそれに比例して大きくなります。

これを電流に置き換えると、電気の流れる量が多いと「電流が高い」と言いますし、電気の流れる量が少ないと「電流が低い」と言います。

この電流の大きさは加える電圧の大きさや回路上の抵抗の値によって変わってきます。

電気回路でいう抵抗は水の流れる川で言うと岩や水門といったところでしょうか。

川の途中に大きな岩が沈んでいたりすると水の流れがそこで悪くなります。

同様に、電気回路上に抵抗が接続されているとその部分から電流が流れにくくなります。

水圧と電圧

水圧とは水が他の物体に与える圧力のことを言います。水が持っている力とも言い換えられますね。

水道の蛇口を開いて出てくる水の勢いを強くする、つまり蛇口から出てくる水圧を高くすると水の量が多くなります。

これを電気に置き換えると、電圧とは電気が持つ電流を流そうとする力のことを指します。

なので、同じ電気回路上であれば電圧を高くするほど流れる電流が大きくなります。

水圧は水道の蛇口を回せば大きくしたり小さくしたり出来ますが、電圧の場合は接続する抵抗の値を変えるなどして大きくしたり小さくすることが出来ます。

電流の流れる向きについて

電流には流れる向きが決まっていますが、これも水に例えることで説明することができます。

華厳の滝やナイアガラの滝を想像してみてください。

滝とは河川の途中で出来た段差から水が下へ落ちるように流れている場所のことを言います。滝では水はどのように流れているかというと、高いところから低いところへ向かって水が落ちるように流れています。

電流にも同じようなことが言えます。

電流は電圧が高いところから低いところへ向かって流れます。そのため、100Vのところと0Vのところを繋ぐと電流は流れますが、0Vのところと0Vのところを繋いでも電流は流れません。

この電圧の高いところと低いところの差のことを電位差と呼びます。河川でいう高低差と同じようなイメージですね。

乾電池で言えば、+極が電圧の高い方で−極が電圧の低い方と考えます。なので、乾電池に電球などを繋ぐと+極から−極へ向かって電流が流れます。

このように考えると分かりやすいかと思います。

電気は水に例えると分かりやすい

以上、電流と電圧についての解説でした。

電気は昔から水に例えられてきましたが、比較しながら考えてみると実に電気と水はよく似ていますね。

もしこの先電流と電圧のことで迷うことがあったら、「水だったらどうなるのかな?」という視点で考えてみてください。きっとヒントが見つかると思いますよ。

ABOUT ME
なべ
なべ
エンジニア
設備保全一筋20年の保全マン。
専門は電気であるが、機械関係の仕事にも携わっている。
6年前から営業職兼務になり、営業から設計・製作・工事・回収までを1人でこなすハードな毎日を送っている。
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