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鋳造と鍛造の違いとは?|製造方法や特徴、メリット・デメリットを分かりやすく解説

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世の中には様々な金属製品が存在し、私達の生活を支えてくれています。

金属製品を作るには大きく分けて

  • 「鋳造(ちゅうぞう)」
  • 「鍛造(たんぞう)

と呼ばれる2つの製造方法があり、これらの製造方法はどちらも金属製品を形作るためにとても重要な技術です。

ここで、このようなギモンが浮かぶのではないでしょうか。

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鋳造と鍛造って何が違うんですか?

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鋳造と鍛造というこれらの技術は、特性上の大きな違いがありそれぞれにメリット・デメリットが存在します。

これらの製造技術はどのような違いがあるのでしょうか?この記事では初心者の方でも分かりやすく解説していきます。

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鋳造・鍛造ってよく聞くけど、何が違う?って聞かれた答えにくいね

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両者にはメリット・デメリットがハッキリ分かれています、是非覚えてくださいね

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記事の目次

鋳造ってどんな技術?

鋳造とは、高熱で溶かして液状にした金属を型(鋳型)に流し込み、冷やし固めることで特定の形状に加工する製造技術のことを言います。

食べ物でいうと、たこ焼きやたい焼きなどの金型に生地を流し込むイメージでしょうか。

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“型に流し込む”という共通点がありますね

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この技術は、紀元前に生まれた銅製品の製造にも用いられているなど、非常に歴史の長い製造方法として現在まで受け継がれています。

鋳造の基本工程

鋳造の基本工程は次の通りです。

鋳型をつくる

形成したい製品を設計し、金属を流し込むための型を作ります。型は金属や砂などで作られます。

金属を液状に溶かす

鋳造で使用する金属を炉で液状に溶かします。使用される金属は鉄以外にも銅やアルミニウムなどがあります。

鋳型に金属を流し込む

溶けた金属を鋳型の中に流し込んで、鋳型の内部を溶融金属で完全に満たします。

冷却して固める

溶けた金属を鋳型内で冷却して固めます。冷却時間が速いと内部応力が発生することがあり、遅いと歪みが生じる可能性があるため、適切な冷却速度の維持が不可欠です。

鋳型から取り出す

金属が完全に固まったら鋳型から製品を取り出します。

製品の仕上げ加工

鋳型から取り出した直後の製品はバリ等が残っているため不要な部分を削ります。また、表面加工や寸法調整などの仕上げ加工も必要に応じて行われます。

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僕の大好きなたい焼きと、作り方は何となく似てるね〜

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鋳造のメリット

鋳造には次のようなメリットがあります。

同じ製品が量産できる

一度鋳型を作ってしまえば溶けた金属を流し込むだけで作れるため、同じ製品を大量に製造することができます。また、金属の鋳型であれば何度も使うことができるため、製品1つ当たりのコストも安くなります。

複雑な形状でも加工し易い

複雑な形状のものであっても、それに合わせた鋳型を作ることで他の加工では難しい形状でも短時間かつ容易に製造することが可能です。

製造する形状の制約が少ない

鋳型さえ作ることができれば、それに合わせた様々な形状の製品を作ることが可能です。中空部品や大型製品などでも比較的簡単に作ることが可能です。

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鋳造は同じ形のものを安く大量に作る場合に適した製造方法です

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鋳造のデメリット

鋳造のデメリットは次の通りです。

機械的強度があまり高くない

鋳造で作られた製品は内部に気泡や縮みなどの欠陥が生じやすく、これらの影響によって強度が低下します。そのため、ある程度の機械的な強度を持っているものの、衝撃に弱く割れやすいというデメリットが存在します。

後ほど説明しますが、機械的性質は鍛造製品の方が優れています。

鋳型の製作コストが高い

鋳型を作ってしまえば製品の量産が可能ですが、鋳型を製造するためには初期コストが掛かります。特に、複雑な形状になればなるほど設計や製造が大変になるため、コストが高額になる可能性があります。

ただし、砂型や発泡型といった使い捨ての安価な型を使用する場合は、鋳型の製作コストを安く抑えることが可能です。

準備期間が長くなる

鋳型の製作などの準備に時間が掛かるため、製品を企画してから実際の製造に着手するまでのリードタイムが長くなることがあります。そのため、単品生産においては不利になります。

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鋳造は数が少ない小ロット生産にはあまり適さない製造方法だね

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鍛造ってどんな技術?

鍛造とは、金属を加熱するなどした後に打撃や圧力を加えて成形する加工技術のことを言います。

刀鍛冶が日本刀を作る際に熱した刀を叩いているシーンをテレビで見たりしますが、あの製法も鍛造ですね。

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鬼滅の刃に出てくる日輪刀も作り方は鍛造ですね

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実は鍛造の方が鋳造よりも歴史も古く、鋳造が行われる以前から装飾品を加工するための製造方法として用いられてきたそうです。

ちなみに、鍛造には金属に熱を加えて打撃や圧力を加えて成形する「熱間鍛造」と、金属に熱を加えないで常温のまま圧力を加えて成形する「冷間鍛造」の2種類があります。

熱間鍛造は最も一般的な鍛造方法で、熱を加えて金属を柔らかくするため成形がしやすく、ある程度複雑な形にも対応できます。その反面、熱膨張による寸法のバラツキが出やすいのがデメリットです。

一方、冷間鍛造は金属が硬いまま加工を行うため、大きな圧力を発生させられる機械が必要になりますが、寸法精度の高い製品を成形することが可能です。加えて、仕上げ加工も不要な場合が多いことから、材料のロスを抑えられる点も特徴のひとつです。

鍛造の基本工程

一般的な熱間鍛造の基本工程は次の通りです。

鍛造に使用する金属を選定する

ある程度適正な大きさや形状の金属素材(鉄や銅など)を準備します。

金属を加熱する

成形する金属を適切な温度まで加熱します。加熱する温度は金属によって異なり、鉄などは1,200℃〜1,300℃まで加熱されます。この工程により金属が柔らかくなり、加工しやすくなります。

金属を成形する

ハンマーやプレス機などを使用して、加熱された金属に繰り返し打撃や圧力を加えます。この工程で金属を変形させながら形を整えて成形していきます。

製品を冷却する

成形が終わった金属製品を徐々に冷却していきます。この工程により製品内部の応力も少なくなっていきます。

仕上げ加工を行う

余分な部分や表面を削って製品の最終調整を行います。

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鋳造とは製造方法が全然違うんだね

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鍛造のメリット

鍛造のメリットは次の通りです。

機械的強度の高い製品を作れる

打撃や圧力などで金属内部の結晶構造が均一に整えられ、成形した製品の機械的強度や粘り強さが向上します。これにより、衝撃や負荷に強い製品を作ることができます。

高い信頼性と耐久性が得られる

金属を圧縮することで気泡などの内部欠陥を排除しやすく、機械的強度の向上も相まって高い信頼性や耐久性を得ることができます。そのため、自動車・航空機などの信頼性や安全性が求められる分野での部品製造に幅広く用いられています。

精度の高い製品を作れる

鍛造は目的の形状に合わせて材料を変形させながら加工するため、寸法精度の高い製品を作ることが可能です。特に冷間鍛造では熱間鍛造と比べて仕上げ加工を最小限に抑えることができるため、材料の無駄が少なく効率的です。

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スパナなどの工具や台所製品など、普段使っている道具にも鍛造製品たくさんあります

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鍛造のデメリット

鍛造のデメリットは次の通りです。

複雑な形状のものを作りにくい

鍛造は打撃や圧力で素材を変形させながら加工していくため、複雑な形状の製品を作ることが難しいというデメリットがあります。

また、大きな製品の製造にも向いておらず、その点は鋳造の方が適していると言えます。

大量生産には向かない

鍛造製品は圧力による成形が必要であるため、1つの製品を完成させるのに時間が掛かります。型を作ってその形状に圧縮して成形するという方法もありますが、生産量においてはやり鍛造よりも鋳造の方が量産に向いています。

製作コストが高め

鍛造では製造に使用するプレス機などの専用設備が必要になるほか、金属を加熱したり圧縮するためのエネルギーコストや製造のための時間コストなど、鋳造と比べると製造コストが高くなる傾向にあります。

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鍛造製品は鋳造製品と比べて少し価格が高くなるよね

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鋳造・鍛造で作られている製品の数々

私達の身の回りにある製品は鋳造・鍛造のどちらで作られているのでしょうか。

いくつか例をご紹介していきます。

鋳造で作られている製品

車のエンジンブロック
ベアリングケース
マンホールの蓋
フライパン
(鋳鉄製)
銅像
消火栓
配管継手
グレーチング
フォークリフト後方のウエイト
お寺の鐘
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鋳造製品は複雑なかたちのものが多いですね

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鍛造で作られている製品

車のピストン・
コンロッド
歯車(ギア)
クレーンのフック
鉄道の車輪
車のホイール
(鍛造製)
工具類
刃物類
(包丁・ハサミ等)
ゴルフクラブ
アクセサリー
くわ
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鍛造は”強さ”を求められる製品に多いね

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まとめ

以上、「鋳造」と「鍛造」の製造方法の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて解説しました。

これら2つの製造方法に優劣はなく、どちらも金属製品を作るうえで欠かせない重要な技術です。

それぞれの製造方法の特徴を理解して、自身の用途や掛けられるコストに合った最適な製品を選ぶようにしましょう。

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