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客先からの厳しい納期短縮要求への対応方法|仕事で困ったときの考え方

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普段の仕事の中では顧客から無理難題を要求されることが多いかと思います。

その中でも、「納期の厳守」を厳しく言われる方が多いのではないでしょうか。

こちらにとって余裕のある納期の要求であれば特に考え込むことはないですが、こちらから提示した納期に対して客先が要求してくる納期は、ギリギリもしくは現実的とは言い難い納期を要求されることも少なくありません。

皆さんはこのような状況に苦しまれたことはないでしょうか?

実際、以前には半導体不足や樹脂不足の影響によって電気機器の納期が大幅に遅延したこともありました。

そのときは、通常数日〜数週間ぐらいで入荷されていたものが半年〜1年、ものによっては数年単位で待たされるという状況も発生しました。

このような状況もある中で、顧客からの無理な納期要求に対してどう応えていけばいいのか?

本記事では、過去に起こった事象をきっかけに、僕が仕事の中で取り組んでいることや考え方などを共有させていただければと思います。

ひでくん

人によっては、かなり無茶を言ってくることもあるよね〜

なべ

そんな時の対応の仕方や考え方をお伝えします

この記事でわかること

  • 納期短縮のための打ち手
  • 納期短縮がどうしても出来ない場合の考え方
記事の目次

過去にあった電気機器の納期遅延について

過去に発生した電気部品の納期遅延とはいったいどのようなものだったのでしょうか。

原因は前述したとおり半導体不足と樹脂不足の影響が非常に大きく、それらを沢山使用する電気機器の製作に時間を要していたためでした。

まずはそのときの状況についておさらいしてみましょう。

半導体不足は何が原因だったの?

様々な記事によると、元々アメリカと中国との間で貿易摩擦が生じており、中国からアメリカへの半導体の輸出量が大幅に減少していたという背景があったそうです。

そこに新型コロナウイルスが蔓延したことで巣ごもり需要・テレワーク需要によるテレビ・パソコン等のニーズが増え、半導体の需要が一気に高まったことで半導体不足が加速していったとのことです。

さらに中国上海のロックダウンをはじめ、世界中の工場が新型コロナにより生産停止に追い込まれたことも半導体生産停滞の一因となっていたようです。

自動車のマイコンを生産している日本のルネサスエレクトロニクス那珂工場が2021年3月に火災で設備停止しましたが、これも影響していたと考えられます。

様々な背景・要因がタイミング悪く重なってしまったことで半導体不足という状況が形成されてしまったんですね。

ひでくん

車の納車にも影響を及ぼしていたよね

樹脂不足は何が原因だったの?

樹脂不足については、2021年2月に起きたテキサス州の記録的な大寒波が影響しました。

アメリカテキサス州には数多くの化学プラントが集中しているのですが、大寒波の影響で配管が凍結し破裂してしまい、周辺の化学プラントに大きな影響を及ぼすことになります。

元々テキサス州は温暖な土地なので、寒波を想定した設計にはなっていなかったそうですね。

さらに寒波により暖房などの電力需要が急増し、それに供給が追いつかない状態になってしまったため大規模な停電まで発生してしまいました。

これらの影響によりテキサス州の化学プラント工場が軒並み停止に追い込まれてしまったことで、樹脂の供給が停滞し世界的な樹脂不足に発展してしまったとのことです。

なべ

樹脂不足のせいで、機器に接続するためのコネクタ類が全く手に入らないという状況が続いていました

これらの原因よる電気機器への影響

電気機器は中に半導体・外装にプラスチックを使用していることが多いので、これらの供給不足は電気機器の納期遅延にモロに影響を与えてしまいます。

僕は仕事がら産業用FA機器を取り扱うことが非常多いので、これらの事象によって仕事に大きな影響を受けてしまいました。

当時発生した、主な電気機器の納期遅延状況について、僕の感覚や商社・業者さんから言われていたのは下記の通りです。

機 器 名コロナ禍以前現状(2022年11月時点)
インバータ<某M社製>在庫があれば2〜3日、無くても1ヶ月程度12〜15ヶ月以上
PLC(プログラマブルロジックコントローラー)<某M社・Y社>在庫があれば2〜3日、無くても1ヶ月程度12ヶ月以上、特殊ユニットだと36ヶ月
スイッチングレギュレータ在庫があれば〜1週間、無くても1ヶ月程度12ヶ月以上
電磁接触器在庫があれば2〜3日、無くても1ヶ月程度3〜6ヶ月以上
光電センサー在庫があれば2〜3日、無くても1ヶ月程度3〜6ヶ月以上
パラレルタイプ光伝送装置(某H社製)在庫があれば〜1週間、無くても1ヶ月程度24ヶ月以上
産業用モーター在庫があれば〜1週間、無くても1〜3ヶ月程度6ヶ月〜12ヶ月以上
産業用ブレーキ1〜3ヶ月程度10ヶ月以上

半導体不足とは直接関係は有りませんが、間接的な影響で産業用モーターやブレーキ等についても納期が大幅に遅延するという状況でした。

商社や物流センターを持っているようなメーカーに問い合わせても、在庫が枯渇していたり納入先がすでに決まっていたりと、容易に手に入れることが出来ないのが実情だったんです。

ひでくん

これじゃあ、仕事にならないよね。。。

その当時のサプライヤーからの回答について

サプライヤーとは?

部品等を購入する仕入れ先のこと

見積もり段階で問い合わせても、ハッキリとした回答をもらえることがほとんど無い状況でした。

例えば、「〜見込み」とか「〜以上」とか、納期の確約をもらうことがぼほ無理な状態だったのを覚えています。

納期の見通しが立つのが、発注してからしばらく経ってからで、それでも「〇〇月の〇〇日に納品」みたいな回答は直前にならないと中々もらうことが出来ません。

ひでくん

これはサプライヤーにとってもしょうがないことだよね

たまに半年〜1年以上と言われていた納期の機器が、2ヶ月ほどで入荷してくる場合もあります。

恐らく急遽キャンセルが出てこちらに回ってきたものと思われますが、これについても予想が全く事前に出来ないので、計算に入れることは非常に困難ですよね。

センサー等を作っている某有名メーカーさんに直接聞いたのですが、とある電気機器の受注残が大量に有って、月の生産数を考えると受注分の製品を全て納入し終わるのに約2年を要している状況とのことでした。

つまり、この状態で注文を入れたとしても、それらを全部さばき終わった2年後に納入ということになるわけです。

当時は、半導体不足を解消する為の増産体制を整えるべく、その電気機器が顧客から大量に発注されているようで、それが影響して納期遅延に拍車が掛かっているとのことでした。

僕もその電気機器がボトルネックになっている案件があったので、かなり頭を悩ませてしまった記憶があります。

このように、サプライヤーにとっても取引先に対して満足な回答を出すことができないジレンマに陥っている状況でした。

この辺は不可抗力であり、気合いと根性でどうにかなる問題では有りませんので仕方が無いですね。

なべ

もう、これは誰が悪いわけではありませんよね

そのときに得た納期短縮の極意

当時は、電気機器の納期遅延が長納期化の原因になっているケースが多かったのですが、それでも顧客からは厳しい納期短縮を要求されました。

そのときの状況を顧客自身理解していたとしても、稟議申請の関係や工場の生産計画等の事情が有って、やむを得ず納期の短縮を要求せざるをえないという側面もあります。

顧客と自分たち、引き合いを受けた案件に対してお互いがWin−Winで終わるよう、自分たちも出来る限りの努力が必要だと思います。

僕自身その課題に直面して頭を悩ませ、この状況の中でいかに行動すれば納期短縮の可能性が高まるのかを考えました。

現在は当時のような納期遅延はありませんが、機器によっては納期が掛かるものも一定数存在します。

顧客からの納期短縮要求はいつの時期も変わることはありませんので、そんな顧客に対応すべく、僕がこの体験で得た納期短縮の対応の仕方・考え方についてお伝えします。

まずはとにかく探し続ける!

何かの部品や機器の納期遅延がボトルネックとなっている場合、とにかくその部品や機器が手に入る代理店を探しまくります。

Google等の検索窓に「〇〇〇(メーカー名) 代理店」と入力すると日本全国の代理店一覧を調べることができますので、その中で自社と取引のある代理店にメールを片っ端から送って回答をもらうという方法です。

自社倉庫や物流センターを持っているサプライヤーに声を掛けていくと在庫を持っているケースがあるので、そのようなサプライヤーを優先していくといいかと思います。

まれに、海外展開しているサプライヤーだと、日本だけでなく海外から取り寄せられる可能性も探ってくれますので、諦めずに声を掛け続けてみましょう。

ひでくん

いわゆる、「ローラー作戦」というやつだね

代替品を探す!

どうしても使おうとしている部品や機器が見付からない場合は、代替品を選定するという方法もあります。

センサーやモーター等の機器については様々なメーカーが販売していますが、外形や性能は似通っている場合も多く、そのまま置き換えられるケースが少なく有りません。

取り付けの取り合いや外形の寸法が多少違っていたとしても、少しの工夫で使うことが出来たりします。

当時、僕が仕事の中で経験したケースで、とあるメーカーの電気機器の納期が約2年と言われていましたが、別のメーカーで同仕様のものを確認したところ納期が1ヶ月〜6ヶ月と言われたことがありました。

どうやら1つのメーカーに対して注文が殺到していたようで、メーカーを変えるだけで同仕様の機器が短納期で手に入れることができたのです。

事前の検討や確認が必要な場合が有りますが、メーカーを変えるだけで劇的に納期短縮が出来る場合が有るので、手段の1つとして考えて頂ければと思います。

ただし、メーカーを変える場合は顧客に理解を求める必要があるかと思いますので、事前に事情と理由を説明し納得してもらうようにしましょう。

なべ

代替品の検討は、納期短縮だけでなくコストダウンに繋がる場合もあります

中古品を使う!

若干邪道な方法かもしれませんが、新品ではなく中古を使用するという手立てもあります。

例えばどうしても納期が掛かって手に入らないという部品について、その部分だけ中古を使用して取りあえず稼働を優先させ、後日新品が入荷次第交換して有るべき姿にするというやり方です。

手持ちに中古がある場合や、既設設備の部品を取り外して新規設備に移植しても稼働に差し支えない場合には可能な方法かと思います。

ただし、中古である以上故障のリスクを伴いますし、既設設備から取り外す際に破損させてしまう可能性も有ります。

この手段についても顧客に対して事情や内在リスクの説明を事前に十分行い、理解してもらうことが不可欠になります。

ひでくん

緊急突発で部品がすぐ手に入らないという状況では、有効な手段の一つだね

とにかく早く発注をしてもらう!

見積もり段階ではサプライヤーからの回答は「〇〇見込み」や「〇〇以上」といった曖昧な回答が殆どです。

したがって、正式発注前に顧客に対して〇〇年〇〇月までの納入という確約は出来ませんし、するべきでは有りません。

こちらからサプライヤーに正式な発注をしないと明確な納期が見えてこない以上、顧客には早く発注をしてもらい、その後に納期を追っかけていくという流れを取らないと前に進めることが出来ません。

かと言って、口頭発注など正式なバウチャー(発注を証明する証拠・書類等)がない状態で仕事を進めることは、自らの首を絞めることにもなりかねません。

昨今、コンプライアンスが非常に厳しくなってきているためですね。

正式発注がない中で、納期短縮の議論によって時間を無駄に費やしてしまうとスタートがどんどん遅れてしまい、ギリギリだった納期が結局間に合わなくなってしまったという事態に為りかねません。

まずは、メールや紙などで証拠に残る発注をしてもらうことを優先的に、顧客の方へ働きかけましょう。

なべ

これは営業担当の頑張りどころですね

 

それでも納期短縮が困難な場合は?

どんな打ち手を考え行動したとしても、やはりどうしても納期短縮が望めないケースが有ります。

一個人が会社の中でどれだけ労力を使って頑張っても、サプライヤーから部品が入荷出来ないことにはどうしようもありません。

やはり、企業努力だけではどうしようもない、”不可抗力”に対しては抗うことが出来ないからです。

顧客に対してはこのような状況について嘘偽り無く実情をさらけ出し、説明して理解してもらうしか有りません。

  • 長納期のボトルネックになる部品及び機器は何なのか?
  • その部品及び機器はなぜ手に入らないのか?
  • 納期短縮に向けて、自社ではどのような行動をとっているのか?
  • 企業努力ではどうにもならない(不可抗力の部分が大きい)

これらのことをしっかり顧客に文章で伝えるようにして下さい。

また、納期についてはあくまで努力目標とし、納期短縮に向けて精一杯努力はするが確約は出来ない旨についても必ず伝えて下さい。

相手にボールを預けて判断してもらうことが大切です。

ひでくん

相手も鬼じゃないと思うので、事情と誠意を正しく伝えれば理解してくれるはずだよ

 

まとめ

以上、顧客からの無理な納期短縮要求への対応について、僕の考え方や行動についてお話いたしました。

特に設備が古くなってくると、いかに昨今のような状況であっても顧客としては「早く更新してリスクを取り除きたい」・「故障で生産が止まると大問題だ」というプレッシャーから、納期短縮を迫ってきます。

それは顧客としては当然の思いですし、もし自分がその立場だとしたら同じような行動を取ると思います。

ただ、私たちが「どれだけ努力しても」・「どれだけ時間を掛けて行動したとしても」、サプライヤーから部品や電気機器が入ってこないことには結局「待ち」の状態になってしまいます。

自らの首を絞めないためにもメールや仕様書等の文章でこちらのリスクは抑えつつも、納期短縮に向けて精一杯の努力と誠意で対応することを心掛けて下さい。

お互いが納得して同じ方向に向くことができれば、きっと良い結果が生まれると信じています。

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