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【初心者向け】光電センサの仕組み・特徴・種類を分かりやすく解説|メリット・デメリットまで

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皆さんの職場では「光電センサ」を使われることはあるでしょうか?

「光電センサ」とは「ビームセンサ」と言ったりもしますが、光を使って物を検出するための機器で、工場の中で稼働している産業機器等に広く使われています。

人が近づくと自動ドアが開いたりするのも「光電センサ」が使われていますし、機械の動きを制御するなど使用用途は実に様々です。

この記事では、「光電センサ」の仕組みやその種類、それぞれのメリット・デメリット等を解説していきますので、光電センサ選びの参考にしていただけたら幸いです。

なべ

光電センサの仕組みを理解して上手く使い分けましょう!

この記事で分かること

  • 光電センサの仕組みについて
  • 光電センサの種類とそのメリット・デメリットについて
記事の目次

光電センサの仕組み

引用:北陽電機「製品の原理 用語解説」

光電センサは、光を発生させて飛ばす「投光器」と、飛ばした光を受ける「受光器」で構成されています、

通常は、投光器から出た光が離れた位置にある受光器まで届いて、受光器側は「あっ、光が投光器から飛んできているな」という状態になります。

ひでくん

光電センサが何も検出していない状態だね

次に、この投光器から出ている光を物体がさえぎると、受光器に光が届かなくなり、受光器側は「あれ、光が飛んでこないから、何か物体が光をさえぎっているな」という状態になります。

ひでくん

これが、光電センサが物体を検出している状態だね

このように、投光器から出た光を物体がさえぎることで、受光器側が物体の”有り無し”を検出し、信号を出力するのが「光電センサ」という装置です。

この光電センサから出力される信号をPLCなどの制御装置が受け取ることで、この情報をもとに制御装置側が機器を制御します。

なべ

正確に言うと、受光器側が投光器から出てくる光量や光の強さが変化することによって、検出物の有る無しを判断しているという感じですね。

光電センサの種類

光電センサには大別して次の3種類が一般的です。

透過形

引用:オムロン「光電センサ 概要」

「透過形」の光電センサは、光を飛ばす「投光器」とその光を受ける「受光器」が分かれた状態ものを言います。

透過形の光電センサは投光器と受光器がセットで売られていて、設置するときは投光器の光を受光器が受け取れるよう、それぞれ一直線に配置します。

前項で解説したとおり、投光器から飛んできた光を検出物体がさえぎることによって、受光器に光が入ってこなくなる(光の量や強さが変化する)ため、その変化を感じ取った受光器が「物体を検出した」と判断し信号を出力するという仕組みになっています。

ひでくん

もっとも一般的な光電センサがこの透過形だね

回帰反射形(ミラー反射形)

引用:オムロン「光電センサ 概要」

回帰反射形の光電センサは別名ミラー反射型とも呼ばれ、光を飛ばす投光器と光を受ける受光器が一緒になったセンサ本体と、センサから飛んできた光を反射させる反射板で構成されています。

なべ

センサ本体が1つと反射板という構成になります。

投光器と受光器が一緒になったセンサ本体から放たれた光は、反射板で跳ね返ってセンサ本体に戻って(回帰して)きます。

反射板から跳ね返った光がセンサ本体に戻ってくると、センサは「光が返ってくるから、何も検出していないな」という状態になります。

次に、センサと反射板の間に物体が入ると、物体によって光がさえぎられるため、反射板から光がセンサへ返ってこなくなります。

すると、センサは光が返ってこないことから「物体を検出した」と判断して信号を出力します。

これが、回帰反射形(ミラー反射形)光電センサの仕組みになります。

ひでくん

光を反射させるための反射板はいろいろなサイズが売られているよ

拡散反射形

引用:オムロン「光電センサ 概要」

拡散反射形も回帰反射形のセンサと同じく、センサ本体に投光器と受光器が一緒になっています。

回帰反射形と違うのは、拡散反射形の場合は検出物体に直接光を当てて返ってくる光量の変化を検出し、検出物の有る無しを判断しているところにあります。

つまり、光が返ってこない状態が「検出物無し」、光が返ってくる状態が「検出物有り」ということですね。

なべ

透過形や回帰反射形とは”逆”の動作ということになりますね

各光電センサのメリット・デメリットについて

透過形・回帰反射形・拡散反射形、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

透過形のメリット

検出距離が長い

検出距離とは?

投光器と受光器を離すことができる距離のこと

透過形のセンサは受光器と投光器同士をかなり離して使うことができます。

一般的な機種で15mぐらい、30mぐらい離すことができる機種もありますし、ものによっては60mぐらい離せる機種も存在します。

なので投光器と受光器を離して使いたい用途に最適なのが、透過形の光電センサです。

一般的な検出用途から、大きな物や長い物の物体検出まで、幅広い用途で使えるのが最大のメリットですね。

ひでくん

光電センサを使うにあたっては、まず透過形を検討してみよう

汚れ等の環境外乱に対して比較的強い

透過形の光電センサは、投光器からの光が受光器へ直接入る仕組みになっています。

そのため、受光器に入ってくる光量が落ちにくく、他のタイプと比較すると汚れの影響を受けにくいという特徴があります。

もちろん、光を完全にさえぎってしまうような汚れが付着すると誤動作する可能性がありますが、通常に使用環境で自然に溜まる程度のホコリであれば、誤動作するケースはほとんどありません。

なべ

ホコリの多い環境下でも、定期的に点検・清掃していれば問題が発生することはほとんどありませんよ

透過形のデメリット

センサ2個分の配線が必要

透過形の光電センサは、投光器と受光器が別々に分かれているという構造になっています。

そのため、投光器と受光器の両方に配線を敷設して接続する必要があります。

この結果、透過形光電センサ×1組につき、センサ2個分の電線や配線作業が必要になり、コストや配線工数が掛かってしまう点が透過形のデメリットと言えます。

ひでくん

投光器と受光器、どちらにも配線しなきゃいけないのが結構面倒なんだよね〜

回帰反射形のメリット

透過形と比べて配線工数が半分ですむ

回帰反射形はセンサ本体1つと反射板という構成なので、単純に透過形と比べて配線の手間が半分になります。

回帰反射形は透過形と似たような使い方をする場合が多いですが、反射板には電線を繋ぐ必要がなく、ビス2本程度で固定することが可能です。

そのため、透過形のように投・受光器2本分の配線をする必要がないという大きなメリットがあります。

設備の都合上配線を敷設するのが難しい場合や、少しでもコストを抑えたいときは、回帰反射形のセンサはかなり重宝します。

なべ

配線工数が抑えられる点が、回帰反射形最大のメリットですね

そこそこの検出距離がとれる

反射板で光を跳ね返すという構造上、透過形よりも検出距離は短くなるものの、それでも5m前後ぐらいの検出距離を確保することができます。

もちろん、透過形の光電センサでないと検出距離が足りないという場合もありますが、検出距離が5m程度あれば、十分に対応できる場面も多いと言えるでしょう。

ひでくん

結構、回帰反射形の光電センサで便利なんだよね〜

回帰反射形のデメリット

汚れに比較的弱い

回帰反射形の光電センサは、使用している反射板が汚れたり結露などで曇ったりすると、物体を検出していない状態にも関わらず動作してしまうという誤動作が発生することがあります。

これは、反射板が汚れることで、センサ本体に返ってくる光の量が極端に弱くなってしまうためですね。

特に、結露しやすいところやホコリが溜まりやすい環境、油が飛散するような場所で使用する場合は、反射板やセンサ本体のこまめな点検・清掃を行うことが非常に重要です。

なべ

定期的に点検・清掃を行っていれば、このデメリットは回避することが可能です

反射板がセットになっていないときがある

回帰反射形のセンサを購入する場合、メーカによっては反射板が別売りの場合があります。(オムロン等)

そのため、事前に確認しないで購入すると、いざ使おうとしたときに「反射板が付属してない!」という事態になることがあります。

反射板にはサイズや形状などのバリエーションがあり、ニーズにあった反射板を購入前に選べるというメリットがありますが、特に反射板の形にこだわりが無い場合は購入時に注意が必要です。

回帰反射形のセンサを購入するときは反射板が付属しているのか別売りなのか、確認するようにしましょう。

ひでくん

買ってから気付くっていう場合も多いんだよね〜、気をつけよう!

拡散反射形のメリット

センサ1台で検出ができる

拡散反射形の光電センサは、投光器と受光器が一緒になったセンサ本体から検出物体に直接光を当てて、物体の有る無しを判断します。

そのため、透過形や回帰反射形の光電センサのように、投光器や反射板を別で設置する必要が有りません。

設置スペースが限られている場合など、センサ本体1台だけで検出ができる点が拡散反射形の大きなメリットです。

なべ

これは、透過形や回帰反射形にはないメリットですね

様々な用途に応用がきく

拡散反射形の光電センサは、センサ本体1台で物体を検出できるので、設置の自由度が高いのが特徴です。

また、動く装置に拡散反射形のセンサを取り付けて、近くにある物体を検出するといった使い方も可能で、アイデア次第で幅広い用途で使うことができます。

透過形や回帰反射形のセンサは、基本的に設置場所固定で使われることが多いのに対し、拡散反射形は様々な用途に対して応用がきく、とても機動力の高いセンサと言えるでしょう。

ひでくん

手をかざすと水が出てくる手洗い場の蛇口など、拡散反射形はいろいろなところで使われているよね

拡散反射形のデメリット

検出距離が短い

拡散反射形の光電センサは、物体に直接光を当てて、そこから返ってくる反射光を検出するという仕組みになっています。

そのため、回帰反射形のように反射効率の高い反射板を使用する場合と比べると、どうしてもセンサに戻ってくる光量は弱くなり、結果として検出距離が短くなってしまいます。

一般的な拡散反射形の検出距離は500〜700mm程度、機種によってはもう少し長いものもありますが、それでもせいぜい1m程度です。

設置前に、「最低限必要な検出距離がどれぐらいかを検討したうえで、機種を選ぶようにしましょう。

なべ

ある程度検出距離に余裕をもって選定するようにしましょう

検出物体の色で検出距離が変わる

これも仕組み上やむを得ない点ですが、拡散反射形の光電センサには検出する物体の色や光沢によって検出距離が変わるというデメリットがあります。

特に検出距離が短くなりやすいのが黒色で、白色の物体と油で汚れて黒くなった物体とでは、検出できる距離に大きな差が出てくることがあります。

また、物体の表面に光沢がある場合、反射光がセンサにうまく戻らず、角度をつけて設置すると検出できないこともあります。

物体の色が黒い場合は、更に条件が厳しくなります。

そのため、拡散反射形を選定するときは、センサの取付角度や検出する物体の色、表面の状態などをよく確認し、事前に実機でテストすることをおすすめします。

ひでくん

メーカーからデモ機を借りて実験するという方法があるよ

光電センサの特性を理解して使い分けよう

以上、光電センサの代表的な種類である「透過形」・「回帰反射形」・「拡散反射形」について、特徴やメリット・デメリットを解説しました。

どのセンサにも一長一短があり、設備や環境に応じて使い分ける必要があります。

ご自分が享受したいメリットは何なのか、センサのデメリットに対してどこまで許容できるのか、特徴や特性を理解したうえで選定するようにしましょう。

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